子供が発熱したときの対応
2014年 03月 01日
子供が急に熱を出すことは良くあることです。小さい子供は体の異変を訴えることがまだ上手くないため、少しでも普段と様子が違う、なんだか熱っぽいなと思ったら、家庭で以下のことを確認することが大切です。
熱を測る
体温を測る場所は測りやすい場所でかまいませんが、脇の下が好ましいとされています。最近の体温計はデジタル式電子体温計など扱いやすいものがほとんどですので、以前の水銀体温計のように比較的長い時間、子供をじっとさせる必要もありません。健康状態を把握するために、普段から平熱を知っておきましょう。
クーリングを行う
熱を測り実際にたかければ、クーリングして少しでも子供を楽にしましょう。クーリングの仕方としては、アイスノンや水枕などで首の横、脇の下、太腿の付け根を冷やしてあげましょう。太い血管があり解熱効果も期待できます。適当な大きさの保冷剤・絞り凍らせたタオルをビニール袋に入れハンドタオルなどでひとくるみにして、あててあげても良いでしょう。
おでこや後頭部を冷やすことは解熱作用は不明ですが、お子様が気持ちよく楽になるのなら冷やしてあげましょう。温く感じたらこまめに取り替えてあげましょう。おなかや背中全体を冷やすことは望ましくありません。
熱の上がり際に震えることもあります。
熱の上がり際は、唇の色も悪くなり、手足が冷え、小刻みに震えます。これはひきつけ(痙攣)ではなく、悪寒で末梢を暖めようとする生理的反応です。 子供が寒がって震えるようであれば、上着を一枚重ねるか、肌がけなどをかけてあげましょう。
熱が上がりきれば震えもとまりますので、逆に、熱がこもり過ぎず発散しやすいように、 厚着をさせる必要はまったくありません。 熱があるときは、厚着をさせなくても汗をかきますので、乾いたタオルでよく拭いてあげましょう。
水分を補給しましょう
熱がでていると、体から水分が蒸散していきます。つまり、水分が足りない脱水状態に陥りやすいということです。最近では、ドラッグ・ストアに乳児でも手軽に飲める電解質飲料が市販されています。幼児以上なら、麦茶・白湯などでもかまいません。水分をあげる目安としては、熱のないときと比べて、おしっこの回数と量が極端に少なくなければ脱水傾向は大丈夫でしょう。
食事・離乳食に関しては、食欲があるようならあげてもかまいませんが、食欲がなさそうなら無理に与える必要はありません。食べさせる場合には、おなかの負担を軽くするために消化の良いものにしましょう。
医療機関への受診
熱が急にでたとしても、お子様が機嫌がよくて、水分が十分にとれていて、 ぐったりしていなければあわてる必要はないと思われます。グズリがおさまらず、機嫌が悪い、顔色が悪い、呼吸がしんどそう、水分をほしがらない…などの症状があれば医療機関に受診しましょう。
解熱剤の使用について
熱が高く、しんどそうなときは、解熱剤を使用しても構いません。しかし、解熱剤は熱の原因である病気を治すものではなく、熱を下げて少しでも楽にしてあげる対症療法にすぎません。小児科でよく処方される解熱剤はアセトアミノフェンという解熱剤で、子供の年齢・体重などにより一回の薬の量が決められます。
一般的には、38.5℃以上のときに、つらそうであれば一回頓用(内服薬または座薬)で、8時間以上空けて一日三回まで使用しても構いません。解熱剤も、たとえば、熱性痙攣の既往を持つ子、アレルギー体質をもつ子、肝機能障害を持つ子など、お子様の基礎疾患、体質により慎重の使用しなければいけないこともあります。